「さよなら」から始まる
「もう好きじゃない?」
『うん』
「なら別れる?」
『そうだね』
「じゃあ、今までありがとう。
さよなら」
『さよなら。』
別れの言葉を鮮明に覚えているほど、わたしは彼を忘れることができない。
大切な思い出として最初から最後まで覚えている。
忘れることができない、というより忘れたくないんだろう。
彼はわたしが今まで出会った中で最高の男性。
それは今でも変わらない。
ふと、空間に目をやり見つめると彼の顔が出てくる。
それは、永遠に覚えてる、彼の笑顔。